サクライくん、嗚呼サクライくん、サクライくん
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この間、ちょっと早い晩飯を喰ってた所、工場の電話が鳴る。ギリ営業時間内なんでダッシュで取りに行くとサクライくんであった。多分ピックアップしないとダメな感じで「アンタにはまだ幸運の女神が側にいるよ。何故なら俺はここんとこ晩酌はしてないし、餃子2人前とレバニラは明日の晩飯のメニューだからサ」
もう陽は暮れかかってる。少し悩んだがやっぱりこれは俺の皮膚の一部だと思い直しレイバンのティアドロップを掛け指定された場所までエルカミーノを走らせた。
サクライくんは少しバツの悪そうな笑顔でエンジンストップまでのいきさつを手短かに話してくれた。俺は道すがらサクライくんがチョークを引きっぱで走ってカブらたか未だにリザーブの使い方がわからない救いようの無いバカであることを願ったが、やっぱりサクライくんはそんな人間じゃあ無かった。充電系の故障で今日中には直らない。工場には車検付きのバイクがあるんでそれに乗って今日は帰って欲しいとの旨を告げ、サクライくんと彼女とXS を乗せて工場まで帰った。何の事件も起こらず工場まで着き、代車を引っ張り出しているとサクライくんが札を俺に押しつけレッカー代だと言って来た。俺はやんわりそれを返し「気持ちは有り難いがこれは今日のデートの締めくくりでトラブったのに嫌な顔一つ見せず、バイクを乗せるとき当然の様に一緒に押してくれたアンタの彼女にシャンパンと花を買うのに使ってくれれば俺もうれしいしアンタ達の今日一日が幸せに終わるんじゃないか?」と告げ、直ったら電話するよと二人を見送った。レイバンは結局外さず終いだった。


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